動画保存法(2005/05/12更新)



  動画は、静止画(JEPG、PNG、GIF、BMPなど)に比べで、ファイルサイズが大きくHDDやDVD-R/RAMを大量に消費します。
  上手に保存する方法を考えないと、ハードディスクや記録メディアを頻繁に購入しなくてはいけません。

  そこで、効率よく動画を保存するにはどうすればいいのかを書き記しておきます。



  高画質でHDDやDVD-Rなどを大量に使って動画を残したい場合は、
  キャプチャしたソースが一番高画質であるので、キャプチャしたら「カット編集」をして、そのまま保存します。
  例として、45分ドラマが12回シリーズだったとします。45÷60×12=9時間ぶんの動画を保存することになりますね。
  ・ハードウェアMPEG2の場合、10Mbps(音声込み)だとすると1時間あたり4.5GB、9時間だと40GBです
  ・DVコーデックの場合、25Mbps(音声込み)だとすると1時間あたり12GB、9時間だと108GBです
  ・24BitRGB(未圧縮)の場合、240Mbps(音声込み)だとすると1時間あたり110GB、9時間だと1TB(テラバイト)です
  ・Huffyuvコーデックの場合、約80Mbps(音声込み)だとすると1時間あたり30GB、9時間だと270GBです
  よほどお気に入り(結婚式の映像など)以外は、キャプチャしたままのファイルを保存するのは無理があると思います。

  そこで、ある程度画質を落としてHDDやDVD-Rに保存しやすいファイルサイズにします。
  キャプチャしたソースを「エンコード」して、別の動画形式にします。
  ・DVD-Video用、6Mbps(音声込み)だとすると1時間あたり2.7GB 9時間だと約25GB
  ・WMV9、DivXで高画質3Mbps(音声込み)だとすると1時間あたり1.4GB、9時間だと約12.5GB
  ・WMV9、DivXで低画質1Mbps(音声込み)だとすると1時間あたり450MB、9時間だと約4GB
  すごく保存しやすくなりました。WMV9やDivXの低画質だと9時間を1枚のDVD-Rに収められます。

  ここで注意したいのは、WMV9やDivXの1MbpsとMPEG2の1Mbpsは「ファイルサイズが同じ」という事です。
  MPEG2の1Mbpsで保存すれば1時間450MBになりDVD-Rに9時間も入るということです。ただし、「画質」が違います。
  WMV9やDivXは1Mbpsでもそれなりに綺麗に保存できます。MPEG2の1Mbpsは非常に酷く、ノイズだらけになります。
  同じビットレートでも、圧縮形式によって画質が違うので注意してください。



  WMV9、DivXを用いる場合は、650MBのCD-Rや4.7GBのDVD-Rにどのくらい入るかを目標にすると、
  保存しやすくなります。まずは、CD-Rに保存する場合を考えてみましょう。

  650(MB)×1000×8(bit)÷{映像のビットレート(kbps)+音声のビットレート(kbps)}=保存できる時間(秒)となります。
  例:音声込みで728kbpsの場合
  650×1000×8÷(600+128)=7142(秒)=約119分=1時間59分です。
  例:音声込みで1000kbpsの場合
  650×1000×8÷(872+128)=5200(秒)=約86分=1時間20分です。
  例:音声込みで1500kbpsの場合
  650×1000×8÷(1340+160)=3466(秒)=約57分です。

  今度は保存したい時間から、ビットレートをいくら割り振れば良いかを求めてみましょう。
  650(MB)×1000×8(bit)÷保存したい時間(秒)=(映像のビットレート+音声のビットレート)
  例:ドラマ1話をCD-R1枚にする場合
  650×1000×8÷(45分)=5200000÷2700≒1925kbps
  例:1時間の番組を1枚のCD-Rに保存する場合
  650×1000×8÷(1時間)=5200000÷3600≒1444kbps
  例:2時間の映画をCD-R1枚に保存する場合
  650×1000×8÷(2時間)=5200000÷7200≒722kbps
  となります。このように計算すれば、CD-Rに上手に保存できて管理するのが簡単です。

  DVD-Rの場合も同様にして管理できます。(4.7GBですがOSで見ると約4.4GBです。余裕を持たせて4.2GBで計算しています。)
  例:全26話の1話24分アニメをDVD-R1枚に収める場合
  4200×1000×8÷26÷(24×60)≒897kbps
  音声を128kbpsのMP3にすると、映像のビットレートは769kbpsになります。
  例:全12話の1話45分のドラマをDVD-R1枚に収める場合
  4200×1000×8÷12÷(45×60)≒1037kbps
  音声を128kbpsのMP3にすると、映像のビットレートは909kbpsになります。

  このように保存方法からビットレートを求めれば、保存するのが楽になります。
  しかし、700〜1000kbpsでは画質がかなり悪いです。よく考えて、自分のビットレートを見つけてください。



  DVD-Videoで映像を残したい場合は、「DVD-Videoオーサリングソフト」というものを使います。
  これは、DVDデッキで見るためのフォーマットを作るものです。
  普通にDVD-RにMPEG2をライティングするだけでは、TVなどで見ることはできません。

  DVD-Videoオーサリングソフトは、メーカーや値段によって性能がバラバラです。
  メニューやトラックメニューを作る、タイトルで音声を使うなどの機能がある場合は、
  メニューの映像やバックグラウンドミュージックのぶんだけの容量を計算して、映像と音声のビットレートを
  計算しておいてください。

  なお、DVD-Videoの場合はDVD-Rに8MbpsでDVD-Rに1時間、6Mbpsで1時間半、4Mbpsで2時間くらいである
  といった目安があります。実際に計算してみるとわかります。
  8Mbps+音声1.5Mbps(LPCM)だと、9.5(Mbps)×3600(s)÷8(bit)=4275MByte
  6Mbps+音声384kbps(AC-3)だと、6.4(Mbps)×5400(s)÷8(bit)=4320MByte
  4Mbps+音声384kbos(MP2)だと、4.4(Mbps)×7200(s)÷8(bit)=3960MByte

  4Mbpsではあまり綺麗な動画はできませんので、オススメは6〜8Mbpsです。
  映画を保存するには1時間〜1時間半では足りませんが、CMカットすれば1枚でうまく収まることが多いです。

  なお市販DVDは片面2層で8.5GBという大容量を利用して2時間を高画質で収めています。
  一般のDVD-Rの4.7GBでどのくらいできるかを知っておいてください。
  DVD±RのDL(ダブルレイヤー)の片面2層メディアや記録型ドライブが出てきています。
  高画質で長時間DVD-Videoを作成するなら、使用してみてください。



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