ハードディスクの選び方(2010/01/01更新)



ハードディスクの選び方をまとめておきました。



  HDDはメモリと同じく、ここ数年で大容量化が進み飛躍的に安くなりました。
  性能もかなり良くなりましたが、PCの中ではデータ転送速度が非常に遅い機器で、
  普通動作のボトルネックになることもあります。Windows起動時、特にHDDの遅さを体感できるでしょう。

  HDDには「容量の壁」があります。容量の壁とは、「8.4GBの壁」「32GBの壁」「137GBの壁」です。
  8.4GBの壁、32GBの壁→ATA66以前のマザーボードに多く見られます。「BIOSだまし」というもので超えられるでしょう。
  現在ではほとんど見ることが無い壁です。2000年よりも前に作られたPCは注意。Windows98以降のOSも必要。
  137GBの壁→ATA133以前の規格のマザーボードに多く見られます。WindowsXPやWindows2000などが必要です。
  更にSP1やSP4などのパッチをOSに当てる必要があります。「Big Drive対応製品」で超えられるでしょう。
  48bit LBAというのがキーワードです。128PBまで対応するので48bit LBAは、今後30年は変わらないと思います。
  2TBの壁→Vista64bit、Win7の64bitが必要です。
  また、BOOTドライブとして2TB越えのHDDを使うにはEFI対応マザーボードが必要です。

  500GBが6000円程度、1TBが7000円、1.5TBが9000円程度になっています。(2010/01/01現在)
  ジャンパーのオススメするハードディスクの価格帯→8000円付近
  ジャンパーのオススメするハードディスクの容量→1TB
  ジャンパーのオススメするPCを良く使う人のハードディスクの容量→1TB以上
  ジャンパーのオススメするハードディスクの売り文句→「SATA2.0」「333GBプラッタ」「64Mキャッシュ」「流体軸受」「静音」



  まとめ:動画、グラフィック、ダウンロード、写真撮影が好きな人は大容量のHDDを買いましょう。



  余談1(体験談1)
  HDDには「個体差」があります。これは運で決まります。当りを引けば音も静かで、寿命も長いです。
  ハズレを引けば、音はうるさくデータも消えてしまうことがあります。
  これは同じメーカーで同じ型式であっても個体差があるということです。大量生産されている工業製品なのですが、
  微妙な差があるようです。

  HDDで忘れがちなのが、HDDの冷却です。HDDは冷却が弱すぎると故障の原因となります。
  CPUのやグラフィックカードの冷却ばかりを気にしてはいけません。
  良いHDDを選んだなら、それを生かすHDD冷却方法や固定方法を確立すればデータ保存の信頼性が増します。

  パーツを生かす為の傾向と対策その1

  マザーボードやCPU、グラフィックカードなどが壊れて、運良く生きていたHDDを移植しました。
  その時思ったのですが、3.5や5インチベイの数や4ピンの電源コネクタの数に限りがあり、
  「長時間PCを使うならHDDは1台単位で容量が大きいほうが、移植しやすい」ということに気づきました。
  データ保存用(SYSTEMが入ってない)HDDは、「容量が大きい」ことで、次のPCのパーツとして市民権を得ます。
  中途半端に消費電力が大きいHDDを4台も積むとPCが不安定になりやすいですし、5インチベイを占領したり、
  「騒音」を増やしたりします。
  以上のことを踏まえると「SYSTEMのHDDは容量より速度」「データ保存用HDDは流用性を考えて速度より容量と静音性」
  と最初から考えて買うと、後々無駄がなくて良いと思います。
  よって、1台で500GB〜1TBのHDDは「OSを入れないデータ保存領域」にすると非常に効率がいいです。

  余談2(体験談2)
  HDDのメーカーによっては、静音ツールというものがあります。
  シークが遅くなる代わりに、カリカリといったシーク音が聞こえないほど静かになります。
  HitachiのFeatureToolは有名ですので、HDDをとにかく静かにしたい人はHitachi(HGST)製品を買うと良いかもしれません。




  理想的なHDD搭載方法
1台目:システムHDDで高速なデバイス&コネクタ。容量が40〜80GB(多くても良い)。
パーティションで区切っても良い。高速SSDがお勧め。
2台目以降データ保存用:データ保管用HDDで低速で安定なデバイス&コネクタ。
容量が1TB以上。パーティションで区切っても良い。物理的にシステムHDDとは違う。
また、次に流用する時も保存用としてシステムHDDにしない。

  保存用に流用する場合は容量が多いほうが便利です。それは、コネクタ数が限られているからです。
  HDDの台数をATAカード等で増やす事はできますが、物理的に数が多いと共振の原因になりますので、
  次のPCのデータ保存領域(動画、MP3、写真)を考えるなら、HDDの容量が多く台数が少ないほうが次のPCの負担が減ります

  もし、すでにあるPCのHDDを増設したい場合は流用の事も頭においてデータを渡すと、効率が良いと思います。



  真打登場 回転しない2次記憶媒体「SSD」

  2007年頃から、「SSD」というFlashROMを積んだHDD代替品が流行しています。
  この「SSD」の優れた特徴は次のとおりです。
  ・HDDのように円盤が回転していないので静か
  ・HDDより消費電力が少ないことがある
  です。これ以外にも特徴はありますが、製品の種類によって2種類に分かれます。
  (A)並列回路のコントーローラで高速化した、高速読み書きシステムドライブ用低容量SSD
  (B)読み書き速度がそこそこで、容量が大きいデータ保存庫用SSD
  2008年10月現在、高速で静音かつ低消費電力の2次記憶媒体を搭載したシステムを構築
  することができるようになりました。HDDと比べると値段が容量比で数十倍〜数百倍になったりするため、
  普及はしていませんが、普及価格になればどんどん利用されることでしょう。
  2010年1月現在、まだ普及価格になっていません。



  HDD2台以上を使い高速化するRAID0

  2000年頃から、安価なソフトウェアRAID製品が出現し、
  それに合わせてハードウェアRAID機器も安価になりました。
  自作PCで利用するRAIDはストライピングです。(RAID0)
  デュアルチャンネルのメモリのようにHDD2台以上を使います。
  ただし、故障率が跳ね上がりますので、故障には十分ご注意ください。

  なお、高速SSDとRAID0を組み合わせると、信じられないほど快適になります。



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