2010年度版 自作PCの存在意義について(2010/01/01更新)



2010年度の自作PCの存在意義について考えてみました。
※私は仕事場でも家でもPCを使用していて、使用時間は1日あたり平均10時間です(汗
このページはPCヲタ向けなので、多少好ましくない表現がありますがご了承ください。



  Windows7と64bitの世界

  〜2007年までのことは、2008年度版 自作PCの存在意義についてを参照してください。
  2009年のことは、2009年度版 自作PCの存在意義についてを参照してください。

  (1)2010年はパソコン64bitコンピューティングの時代
  2009年、Windows7が発売されました。Windows7はVistaの失敗点をことごとく修正しています。
  (A)メモリの無駄食いをなくし、OSとしての必要最小限の機能を提供できるようになりました。
  (B)重たいイメージを払拭し、低スペックPCでも快適に動くようになりました。
  (C)IntelやAMDなどの高性能CPUが、手の届く範囲まで安くなりました。
  そして、64bitで大容量メモリを個人レベル扱えるようになりました。
  自作PCで64bit環境を構築するのはメーカー製PCと比べると有利になっています。

  (2)伸び悩むSSDと、とある上限を迎えたHDD
  2006年〜急速に広がり始めたSSDも、2009年に鈍化しました。
  普及価格帯まで値段が下がらなかったこと、SSDのコントローラが不安定なことが原因でした。
  HDDのほうは、HDD1TBが当たり前となり2TBも1万円台ですが、2TB以上のHDDには「壁が2個」もあります。
  一つはMBR(MasterBootRecord)の壁、もう一つは32bitLBAの壁と呼ばれるもので、
  自作PCに詳しい人は必ず対策を迫られます。まぁこれを超えるのがWindows7の64bitだったりします。
  更にBootディスクは小容量のSSDにする等の工夫をすれば、気にしないでよいのですが。

  (3)メモリが高くて増やしにくい状態
  自作PCの4大構成要素(CPU、メモリ、マザーボード、HDD)のうち、
  メモリが高騰してしまいました。これにより、64bit環境で恩恵を受けるメモリてんこもりの自作PCが
  作りにくくなっています。普通に使う作業用PCならメモリ2GBで足りますが・・・
  データベース、動画編集の環境では、8〜24GBのメモリが欲しいところです。

  (4)4コアCPUの普及
  廉価版CPUですら4コア時代です。
  クロック数の低く低消費電力の4コアから、ハイスペックの4コアまで商品がそろっています。
  よほどのことが無い限り、自作PCで2コアやシングルコアのCPUを選ぶ必要はありません。
  メーカー品の4コアPCとか値段がすごいことになってたりするので、自作PCが有利な時期
  であることは間違いありません。

  (5)XP、Vista、7、LinuxといったOS混在の時代
  Windowsだけではなく、仮想化によりLinuxも簡単に扱える時代になりました。
  デュアルブートとか面倒な知識や危険を伴わず、Linuxを使えます。
  また、Windows7Proの中でXPが使えるなど、使用できるOSの種類が多い状態になっています。

  自作PCを体験するなら今しかないような状況ですが、経済的な不況であるのも事実です。
  2010年、自作PCの最盛期到来と言っても過言ではないでしょう。



  自由度が高すぎる時代

  自作PCの自由度が2009年度より更に上がりました。自作PCは特色と個性の時代です。
  安いものは2万円〜高いものは100万円となっています。
  安くても良いPC、高くても普通のPCなど混在していて、情報と知識によりコストパフォーマンスは
  全く違うものになります。用途をしっかり見極めた上で、組み立ててください。

  しかし、自作PC界において未だに存在する、相性問題について私が持っている情報を提供します。

  (1)相性問題の定義
  相性問題とは、規格が合っている機器なのに、利用できない・不安定になる・正常動作しない
  といったパーツの「正しい組み合わせで発生する問題」のことです。
  最初から規格が違う(USB3.0とUSB2.0の外付けHDD、DDR2とDDR3)ものが動作しないのは、
  相性問題とはいいません。

  (2)相性問題が出るのは何故?
  理由が必ずあります。しかし、普通の人には「見えない・分からない」ため、「相性」という2文字
  で片づけられてしまいます。また、再現性のある相性問題から固有の相性問題があり、
  いろいろな意見が出てさらに混乱して問題解決の糸口が見えず、「相性」が悪いで片づけられます。

  (3)相性問題の実態
  ここからは、私の経験が元となり、不正確なものとなります。ご了承ください。

  A)信号・プロトコル・レジスタが規格と違う
  ハードウェアのファームウェア、ドライバソフトウェアが間違った信号の使い方、プロトコルを
  使っている場合に不具合が起きます。1bitのズレも許されない環境下で1bitズレると、
  全く使えないものとなり、多少のズレが許されるものだと、表示バグや一定の使用方法の際に
  不具合が顕著に表れるものとなります。(例:P55チップセットのUSBエラッタ等)

  B)電気が足りていない
  コンピュータは電気で動いています。コンピュータのパーツは電気回路でつながっていて、
  そこに流れる電気信号で通信を行っています。電気が足りないと、信号が正常に届きません。
  (例:勝手に再起動、ブルースクリーン等)

  C)タイミングの問題
  高クロックの環境では、タイミングがシビアです。タイミングが合わず1個でも信号が抜けると、
  データが化けたりします。上位のソフトウェアで信号抜けを管理していれば、計算が増え再送処理などして、
  データが化けないのですが処理が遅くなります。
  (例:グラフィックカードのオーバークロック時の表示化けなど)

  (実態まとめ)要するに相性問題は、「機器間通信」に起因しています。

  (4)相性問題解決の方法
  A)相性が出やすい機器を買わないことです。WEB上で調べてください。
  B)機器の組み合わせを必要最小限にしてください。
  C)ファームウェア、ドライバの修正箇所のreadme.txtを読んで、該当する不具合修正があるなら、
  アップデートしてください。
  D)相性が出てどうしても怖い場合は、パーツの購入店舗を選んでください。

  (5)相性問題じゃないけど存在する不都合な事象例
  機器がIntel VTに対応しているのにBIOSが対応していない→SONY VAIOの一部機種
  ソフトウェアインストーラー問題→XPではインストールできるのにVistaではできない
  32ビット、64ビットドライバ問題→メモリの管理方法が違う
  SATA1.5、SATA2.0、SATA2.5問題→コネクタ形状が同じでも、通信方法と速度が違う
  PCMCIAカードのCardBus問題→ブリッジ対応なのかUSB変換でも対応できるのか
  物理・理論アドレス問題→HDD2TBの壁、32bitOSのメモリ3.xxGBの壁

  これらの相性や不具合を「回避」できるのが自作PCです。情報と知識を使い、
  自由自在にPCを組んで、楽しくネットワークやソフトウェアを使ってください。



  2010年度の自作PCer御用達のショップとそのリンク

  静音・NASにこだわってるパソコンショップ
  オリオスペック

  全国に大体あるけど岡山から無くなったパソコンショップ
  ドスパラ

  全国展開していると思われるパソコンショップ
  パソコン工房

  個人的に通勤路にあり利用しやすいパソコンショップ
  ZOA

  リンク貼るのが面倒なので以下名称のみ。
  ビックカメラ、ark、TSUKUMO(ヤマダ電機系)、Faith



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